インドネシアとオランダの折衷様式が美しい「ザ フェニックスホテル ジョグジャカルタ」に泊まってみた!

宿泊記

「インドネシアの京都」と表現されることもあるジョグジャカルタ。文化遺産が多く残る古都として知られています。

ジョグジャカルタ国際空港

そんなジョグジャカルタで泊まった「ザ フェニックスホテル」があまりにも素敵だったので、本記事で紹介したいと思います。

外観とプール

ザ フェニックスホテルの概要

フェニックスホテルはジョグジャカルタの中心部に位置し、メインストリートである「マリオボロ通り」にもほど近い便利な立地です。

世界遺産のボロブドゥール寺院やプランバナン寺院へのアクセスも良く、日本人観光客の宿泊レビューも多く見られます。

ホテルの建物はアールデコとジャワの建築美学を融合させたコロニアル様式で、内装からはオランダ統治時代の趣が感じられます。

ロビー

日本軍が使用していた歴史も

現在フェニックスホテルとして使われている建物は、1918年、香辛料貿易の成功を夢見てジョグジャカルタに移住した中国人実業家が自らの邸宅として建てたものです。

ところが、中国人実業家は世界恐慌の影響で大きな打撃を受け、やむなく邸宅を手放すこととなりました。

廊下

1930年代半ば、邸宅は別の実業家の手に渡り、宿泊施設として利用されるようになります。これがホテルとしての歴史の始まりです。

そしてこのホテル、なんと日本とも深い関係があるのです。

第二次世界大戦中、日本軍がジャワを占領していた時期には「ホテルヤマト」と呼ばれ、日本軍の司令部として使用されていました。

エレベーターと階段

第二次世界大戦で日本軍が敗北したあとは再び実業家の所有物となり、1951年に「ホテルムルデカ」として再オープン。

たいへんな人気を博し、1996年には国の歴史的建造物に指定されました。日本でいう重要文化財といったところでしょうか。

そして、2009年からは現在の名称「ザ フェニックス ホテル」として営業を続けています。

廊下

マジョリカタイルがあちこちに

私が個人的にフェニックスホテルの一番の見どころだと思っているのは、室内のいたるところに用いられているマジョリカタイルです。

マジョリカタイルは装飾性の強い光沢のある陶製タイルのことで、洋館や銭湯といった日本の近代建築にも使用されています。

フロント
フロントのマジョリカタイル
廊下
待ち合いスペース
朝食会場

最後のタイルの柄、日本でも見たことあるような…?入念に下調べをしたつもりでも、旅先では思いがけない発見がありますね。これだから旅はやめられません。

擬洋風建築やクラシックホテルといった東洋と西洋の折衷様式が好きな私にとってフェニックスホテルは心踊る空間でしたが、日本とのつながりまで発見することができ、忘れられない滞在となりました。

皆さまも機会があればぜひ宿泊してみてください。

宿泊日:2023年2月

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